幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

IH調理器とガスコンロ。

最近特にその利便性が話題になり、普及していると言われるIH調理器ですが、ガス陣営は相当追い込まれたのでしょうか、国民生活センターからの報道発表資料とは違う切り口(有体に言えば捏造)とも取れる報道がありました。

国民生活センターの報道発表資料:http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20060510_1.html

これを読む限りでは、てんぷら油を加熱するのに通常の「揚げ物キー」を使わず加熱キーで調理すると、油の温度が高くなりすぎて発煙する恐れがある・・・とだけ書いてあるのに、

テレビ東京報道(2006年5月10日):http://www.tvblog.jp/kanto/archives/2006/05/post_051016550002.html

国民生活センターは、使い方によっては発火するおそれがあると発表」・・・あらら、発火になっちゃいました。でも、ですよ。「使い方によって発火する」のはIHだからじゃ無いでしょ!使い方が悪いのであって器具のせいにするのは本末転倒です。

そのほかにも、相当ガス陣営は追い詰められてるのか、こういう比較もやっています。一部は正しいですけど、一部は???のものがありますね。IH推進側の意見も合わせて読まないと、洗脳される危険があります(笑)

ガス擁護派の意見(東京ガス):http://home.tokyo-gas.co.jp/living/kitchen/conro/compare/

「ガスは鍋全体が温まる」・・・これは正解です。IHはヒーターに接する部分のみ熱しますのでこの対比では正しいと言えます。ただ全体を暖めたから料理がおいしくなるかどうかは別問題ですね。

「鍋全体を温めるガスだから経済的!」・・・こんなこと言って良いんでしょうか?全体を暖めれば不要な部分まで温めるエネルギーは、明らかに余計にかかってしまうので、絶対に経済的にはなりません。事実私の家でもガスからIHへ切り替えてから、ガス代+電気代が18,000円前後だったのが、電気代のみで10,000円程度に下がりました。

「ランニングコスト」・・・このランニングコストの電気料金は、“電化上手”という深夜電力対応料金を適用したものですね。従って一般的電気代よりは日中の電気代が割高になっているので、こういった比較の対象にするのは不適切でしょう。私の家でもこの電化上手にして契約していますが、深夜時間帯(23時から7時まで)に集中して電気を使うようにしており、この間に炊飯、洗濯、食器洗い器などを使っていますので、それだけでもかなりの節約になっています。これはオール電化住宅にしないと契約出来ない料金体系なので、この点でもオール電化の経済的なメリットはあると思うのですが。

「IHは油汚れが少ないという話もありますが、油の飛び散り方はIHもガスも変わりません」・・・これは、使っている人間の感想として言わせていただくと、油の汚れはガスの10分の1以下ぐらいに感じます。調理中の油はねは変わりませんが、油そのものの蒸発が、ガスとは比べ物にならないので、ヒーター付近の油汚れが劇的に減ります。あと、何故か揚げ物をした後の油がそんなに汚れないので、同じ油を何回か余計に使えるようになります。この理由は何でだか私にも良く分かりませんが。但し、IHだからといって換気扇回さないと調理のにおいがこもりやすいので換気扇は必ず併用したほうが良いと思います。

こちらも併せてご覧になることをお勧めします。

IH推進派の意見(TEPCO): http://www.tepco-switch.com/ih/qa/index-j.html

報道にバイアスがかかることは、現在の利益優先の社会ではやむを得ないのかも知れませんが、真実と違うこと、誤解を招くような表現は、絶対に避けて欲しいものですね。

IH調理器の報道でも、そんなこと感じるとは思いませんでしたが。