幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

21年。

私の使っているレコード プレーヤー、テクニクスのSL-M3という機種ですが、購入してから21年、ついに限界を迎えたようです。


http://www.vintagetechnics.com/turntables/slm3.htm

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トーンアームがレコード盤と平行して移動する、「リニア・トラッキング方式」のトーンアーム、重量級のターンテーブルテクニクスお得意のクオーツロック回転制御、それと付属のカートリッジが市場価格で3万円近くしているもの・・・ということで、当時は清水の舞台から飛び降りるような気持ちで購入した記憶があります。当時の定価で10万円、実際に買った値段は8万円くらいだったので、単なるレコードプレーヤーとしては高いほうではなかったかと思います。

自分が大学を中退して初めて勤めた会社で、初めてもらったお給料の半分を投資しましたので、私にとっては記念品でもあり、それなりに大切に扱って来ました。でも、寄る年並みには勝てません。トーンアームを上下させるダンパーが完全にお釈迦のようで、アームがズルズルと下がったまま動くようになってしまいました。

パナソニックのホームページから、修理依頼先を探して問い合わせしました。

http://panasonic.co.jp/cs/service/area.html

製品名と症状を伝えますが、オペレータ曰く「修理情報がまったく登録されていないので、修理出来ない可能性があります。但し、出張修理対象製品なので一度商品を確認させていただきたいのですが」とのこと。

私は、直るか直らないかを聞くよりも、とりあえず可能性があるなら見て欲しかったので、1も2も無く依頼しましたが、マニュアルでは先に「修理出来ない可能性」を伝えるように規定されているのでしょうね。第一、修理情報が無いって言われても、そもそもそんなに台数が売れてない商品なのに、登録されている訳無いって言うのが率直な感想です。

一応、昨日出張で確認して貰いましたが、現場では対応不能につき、大阪の本社工場へ送って部品の再生が出来るかどうかやってみる、とのことでした。出張費用は事前に2,100円、故障状況の確認工料が1,000円を案内されていましたが、この時点では受け取りませんでした。

「大切に使っていただいているので、出来る限りの努力をします」って。嬉しい言葉ですね。自分では特別綺麗に扱っているつもりはないですが、一般的には充分綺麗なようでして、(だからこそ21年も持った、のかも知れませんが)修理を頼むと必ず言われます。一応これで技術者の端くれのようなことをやっていますので、機械を大切に扱わないことは許せないんですよね。

でも、さすがというか、21年も経っているレコードプレーヤーを「部品が無い」の一言で片付けずに修理しようとしてくれる松下の姿勢には感服しました。例の石油ファンヒーターの事件でも、現実的には使っている可能性は殆ど無いのにあそこまで追求する姿勢も、今回のこのレコードプレーヤーを何とか修理しようとする姿勢と通じるものがあるような気がします。

しかし、故障したダンパーの再生は可能でしょうか?ダメなら買い替えを考えなくてはいけないのですが、同等品を買うことなど今の家の経済状況からは不可能に等しく、かといってあまりグレードを落とすのも音が悪くなりすぎて耐えられません。

出来れば20年といわず一生使いたいのですけど。

修理されて帰ってくることを祈りたいです。