- アーティスト: The Clash
- 出版社/メーカー: Epic
- 発売日: 2000/01/25
- メディア: CD
私が高校1年生の時ですね、このアルバムが出たのは。今も家電製品エンジニア試験にチャレンジ中で、次の日曜には試験なのですが、このアルバムが出た当時には、アマチュア無線の試験を受ける勉強をしていました。なんでこのアルバムかというと、単なる試験勉強繋がりで思い出してしまいました。
The Clashというと、一応カテゴリー的にはパンクロックに入るんですけど、彼らのアルバムで如何にもパンクって言うのは、この前の二つの作品「白い暴動」「動乱(獣を野に放て) 」程度ではないかな、個人的には思います。この「ロンドン・コーリング」以降は、レゲエありピアノ演奏ありブラスありと、単なるパンクのカテゴリーでは括れない作品になっています。ただ、それでも私にとって一番このアルバムで衝撃を受けたのは、アルバムの一番最初を飾る“London Calling”です。破壊的なくらい激しいビートではなく、どちらかというとスローで聴いている人の心の琴線へ訴えかけるようなサウンドは、当時の私のパンクのイメージを超越していました。
当時のバンド仲間でも、「クラッシュ=パンク」というイメージしかなく、「なんだ、パンクなんか聴いてんのか?」なんて白い目で見られつつも、「まあ。そう言わずに聞いてみろよ」と薦めて回っていました。私は自分の趣味を人に押し付けたりするのは抵抗があるほうなので、自分から薦めて回るって言うよりは、否定して来た人に対してだけ「まあまあ、そう言わずに聴いて」とレコード(時代感じますね)を貸していたんですけど。
当時のLPレコードは、日本では2,500円、このロンドン・コーリングは2枚組みで発売されましたので、本来であれば4,500円以上はするものなんですが、クラッシュは音楽流通にも文句をつけ(当時はイギリスも日本と同じように閉鎖的で、LP1枚がかなりの高額だったようです)、このアルバムは2枚組でも1枚の価格で発売する、と宣言していました。実際、イギリスでは1枚分の値段だったそうですが、日本のエピック・ソニーはそこまで行くことは出来ずに、3,500円というなんとも半端な値段で発売していました。その代わりノベルティの類はいっぱい貰った記憶がありますね。バッチやらポスターやら。そのポスターはその後当時の自分の部屋の天井に貼られて、実家を出るまで8年間そのままでしたっけ。
クラッシュといえば、ジョー・ストラマーとミック・ジョーンズのコンビが、コンポーザーとしてはビートルズのレノン=マッカートニーと比べられるほどの評価があるのですが、日本での一般的知名度は今ひとつですね。ただ、Amazonのレビューを見ていると、私と同じような感想を持った人がかなりいらっしゃることが分かって、新たな感動でした。(一人の“へそ曲がり”を除いて17人が星5つという評価も、何だか自分のことのように嬉しかったりします)
ちなみに、ジョー・ストラマーが亡くなって、今年の12月で4年ですか。早いですね。50歳で心臓発作っていうと、人事とは思えません。