幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

週刊新潮。

高専生殺害 手配19歳 名前と顔写真を週刊新潮が掲載

http://news.goo.ne.jp/news/sankei/shakai/20060907/m20060907006.html?fr=rk

この事件、最初に聞いたときに何故か私は何だか光市の母子殺人事件思い出しちゃったんですよ。犯人がギリギリ二十歳前って言うのもあるのでしょうが、動機は絶対「性的欲求」だと思ったんですね。

山口県警はすぐに行方不明の学生を特定し、現場の遺留物との鑑定を行う為に行方不明の学生の家族にDNA鑑定に必要な資料を提出させ、犯行当日の夜間には犯人と断定できたそうです。この捜査において、血液と体液が遺留していた事実が公表されていないのは、殺された方の尊厳を保つ為だと思われますが、一方でこういった殺人事件の際に殺された人はすぐに住所氏名まで特定される情報が公表されるのに、容疑者・犯人については、逮捕状が出て指名手配されているにも関わらず、公表されないのは何故なんでしょう?

今回の犯人も、光市の母子殺人の犯人も、19歳とは言えあと数ヶ月で20歳、充分に分別もつくべき年齢ですし、犯した罪の大きさを考えれば、守るべき人権より氏名を公表して犯人逮捕に繋げることのほうが優先されるべきだったのでは無いでしょうか?今回は、計画性も感じられる犯行とも思われる反面、無計画に逃走していることから犯人の自殺も当然想定されたはずです。そういう面でも早めの氏名公表で、犯人への手がかりを多く収集する必要もあったのではないかとも思ってしまいます。

何よりも、こういった事件になれば、容疑者・犯人のほうがプライバシーが守られ、被害者の家族はプライバシーが明らかになって取材の波と好奇の目にさらされ、ただでさえ被害で傷ついている心に、冷や水を浴びせられるような状態を強いられる現状は、絶対におかしいと思います。少年法の改正で、極悪事件に限っては捜査の必要性に応じて、20歳未満であっても氏名の公表が認められるようになっているのですが、事件直後に付近に犯人が潜んでいるかも知れないにも関わらず、緊急配備すら引いていない山口県警の対応にも疑問が残ります。犯人が連続して犯行に及ぶ危険性があるにも関わらず、ですよ。(そのときはまだ学生が犯人とは特定出来ていませんでしたから)これは明らかに初動捜査の怠慢ではないでしょうか?その事実を隠蔽する必要があったから、実名報道を躊躇って来たのではないかと勘ぐりたくなりますね。

新潮社がこの少年の実名を報道したのは、凶悪な犯行であること・19歳とは言えあと数ヶ月で20歳になる年齢であることなどを考慮してのものと思われます。今となっては亡くなられた中谷さんの命が戻ってくることはありませんが、せめてご遺族をこれ以上苦しめるようなことだけはしないように、山口県警の担当者には望みたいです。