幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

冬の十字架。

冬の十字架

冬の十字架

このアルバムの発売前、“君が代”のロックバージョンの是非が話題になり、元々RCサクセション時代から所属していた東芝EMIはチビッて発売を見送り、急遽インディースレーベルから発売になった曰く付きの作品です。
さらに不幸なことに、発売になったレーベルの契約している製造元の工場が台湾にあり、そのときに発生した台湾大地震の影響で初回プレス以外の入荷が遅れに遅れてしまった不運もあり、セールス的には今ひとつの作品になってしまったアルバムです。
 
君が代の話題でニュースなどになったこともあり、引き合いは多くあったようですが、肝心のモノがない・・・。私のCDも、会社の人からレンタル要請を各方面から受けて、だいぶ自宅を不在にしていましたね。その、“君が代”ですが、何でこれが発売禁止になったのか、未だに理解に苦しみます。国歌って何?君が代って国歌だったの?なんて色々な話題を振り撒きましたが、アメリカの星条旗よ永遠なれ、がロックミュージシャンが色んな形で取り上げても何の問題も起きていないのに、君が代だとどうして?と日本人の度量の狭さを痛感した話題ではありました。国歌とか君が代とかって、結局その個人個人の気持ちの問題だと思うんですね。でも、国歌を大切に思う、誇りに思う心は、絶対に必要だと思うんです。正しいナショナリズムであれば、国を、民族を誇りに思うことは至極当然だと思います。それを国旗・国歌を敬うことを強制だとか、思想統制とか考えることのほうが、私は“思想統制”だと思うんです。自分の民族に誇りを持ってこそ、他の民族を大切に思うことが出来ますし、自分以外の民族を理解したい、と思う気持ちの源泉になると思うんです。自分の確立していない人は、人間的にも魅力が無いですし、それと同じように、自分の生まれた国の歴史も正しく理解していないようでは、国際的に自分の権利を正当に主張していくことが出来なくなるでしょう。本当の意味での“国際人”になるには何よりも自分の所属する「日本民族」の成り立ちを知ることが一番大切なことなんです。自分を大切に思えない人間が、他人の尊厳を守ることが出来ないことと同じです。
 
音楽と離れた話題になってしまいましたが、個人的にはこのアルバムの4曲目「人間のクズ」が最高ですね。忌野さんが自分のことを「人間のクズ」と言っている歌詞なのですが、自虐的な内容だけではなく、やっぱり聞いている人に「こういう奴は“クズ”だよ」と、強烈にメッセージを残してくれます。「今日も元気だ」というフレーズは、“クズほど元気が良い”と、言っているみたいですね。悪い奴ほど蔓延っているっていうところでしょうか?