幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

やっぱりBeatles。

週末にレコードのデジタル化をちょこちょことやっているのですけど、今回は初めてTHE BEATLESのレコードに手を出しました。ずーっとBEATLESが後回しだった理由はというと、レコード自体の音が悪いことと、私が一番初めに音楽に傾倒するきっかけとなったバンドですが、「散々聴いてるから、あとで良いや」なんて気持ちがあったんですね。

他のグループやシンガーのレコードを、CD化するときに改めて聴いてみると、以前に聞いていた頃と違った感動が、どのレコードにも必ずあって、「あれ、ここでこんな音が入ってたんだ」「よく聴いてみると歌詞もリズムも覚えていたのとちょっと違うなあ」などという発見が沢山ありました。でも、BEATLESに関しては、もうそんなことは無いだろう、聴いている時間が半端じゃなかったですから、もう新しい感動なんてない、って決めてかかってました。

今回、CD化したのは、SGT.PEPPERSとか、ABBEY ROADなどの“有名盤”などではなく、ベストアルバム、しかもあまり評判の良くなかった「LOVE SONGS」です。

http://www.last.fm/music/The+Beatles/Love+Songs

(リンク先で2枚組み全25曲の曲名が出ています・一部は視聴も可能です)

日本発売は確か1977年ですから私も中学2年、1975年にオリジナルの英国盤すべてが再発売されてから、初の新しい企画盤ということで期待が高かった割には選曲に???のものが多く、評価の低いほうのアルバムだったように記憶しています。

だから当時中学生だった私も、おこずかい貯めて買うにはどうしても後回しにしてしまい、実際に買ったのは高校へ入学する直前ぐらいでした。

今回、CD化にあたって、他のレコードでもそうしたように改めて聴いてみると、確かにアルバムとしては選曲・曲順ともに散漫で寄せ集めの感は拭えませんが、やはり曲の一つ一つの出来が違うなあ、と実感しました。

昔の音源の曲などは、ステレオも擬似で左右とりあえず別の音が出てるだけの代物です。リンゴのドラムもジョンやジョージのギターも、お世辞にも“上手い”といえるレベルではありません。

でも、なぜこんなに惹かれるのか・・・。やはり曲調の斬新さでしょう。解散して40年近く経つと言うのに、レノン&マッカートニーほど斬新なメロディーラインやコード進行の曲を書けるソングライターを、私は知りません。イントロ無くいきなり歌い出したのもBEATLESが最初、伴奏にオーケストラを入れたのもBEATLESが最初、シングルの寄せ集めでなくコンセプトをもってLPレコードを作製したのもBEATLESが最初・・・と、初物を上げ出せばキリが無いくらいです。

私が一番好きなBEATLESのアルバムは、A HARD DAY’S NIGHTなんです。これは彼らの曲だけで作成した初のアルバムですが、全編若さ溢れてエネルギッシュなところが大好きです。このLOVE SONGSにもA HARD DAY’S NIGHTから何曲か選曲されていて、それがまた“いい感じ”ではまっています。IF I FELLのJohnのはちきれそうなボーカル、And I Love HerのPaulの甘いボーカル、この好対照がBEATLESの魅力の根源なのでしょうね。 完成度は後々のアルバムのほうが遥かに高いですけど、私自身はこういう荒削りの魅力って、逆らえないものがあるんですよ。LOVE SONGSは荒削りな頃からだんだん音楽的に成長していく中での変化も感じられますので、バンドとしての魅力を知るにはちょうど良いアルバムなのかも知れません。