2月26日号の日経ビジネスです。“萎える超大国”とのテーマで、超大国としての牽引力がなくなってきたアメリカを、国内事情からさまざまな角度で検証しています。アメリカも、すっかり弱くなったものです。
この日経ビジネスを読んでいて、別にジャケットの「自由の女神」から連想した訳ではないですけど、JACKSON BROWNEの“LIVES IN THE BALANCE”(1986年発表)のA面一曲目“FOR AMERICA”のイントロからサビにかけてが、私の頭の中でグルグルしだして、止まらなくなってしまいました。
JACKSON BROWNEは、このアルバムの前の“LAWYERS IN LOVE”で変わった作風が、このLIVES IN THE BALANCEで更に政治的な方向へと傾倒していってしまうのですが、私がJACKSON BROWNEを聞き始めたのは“LAWYERS IN LOVE”からだったので、このアルバムでの変化にも、それほどの驚きはありませんでした。
元々JACKSON BROWNEは、自分の日常生活を切り取って曲にしていくタイプの、至極不器用で真正直なタイプのミュージシャンですので、作品自体セールス云々をあまり意識して作ってはいないでしょう。それでも前作“LAWYERS IN LOVE”はそこそこのセールス(最高位が全米8位)を残しましたが、こっちは最高位が全米チャート23位と、せっかく売れ始めたのにこのアルバムからセールスが低迷し始めます。でも、不器用なまでに自分の心情に忠実に作品を作り上げるJACKSON BROWNEらしくて、個人的にはLIVES IN THE BALANCEはとても好きなアルバムですね。
このアルバム自体のコンセプトを理解するには、当時のアメリカを巡る政治的情勢の理解も必要ですが、そんなに詳しいことまで分からなくてもジャケットが修理中の自由の女神ですから、アメリカの問題点を取り上げているだろうことは容易に想像がつくでしょう。
アルバム紹介は下手に私があれこれ書くよりも、こちらのリンクがとても詳しいです。
http://www009.upp.so-net.ne.jp/wcr/lives_in_the_balance.html(West Coast Rock:アルバム紹介より)
また、Amazonでは一部の曲を試聴出来ます。
- アーティスト: Jackson Browne
- 出版社/メーカー: Asylum
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
冒頭の日経ビジネスの記事へ話題を戻しますが、このアルバムが発表された当時より、現在のアメリカの状況は深刻でしょう。
日本も、優秀な人材からは愛想を着かされて頭脳流出を招いていると思っていましたが、アメリカも似たりよったりなのですね。アメリカどっぷり依存しっぱなしの政策も修正しないと、日本も共に沈んでしまうでしょうね。