幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

課外授業 ようこそ先輩。

3月17日放送の、「課外授業 ようこそ先輩」、NHKで土曜朝に放送している、各界一線で活躍する人たちが、自分の母校である小学校を尋ねて、自分の専門分野に関する「課外授業」を番組にしたものです。

http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/list/list1.html(-課外授業~ようこそ先輩~-番組ホームページ)

この日は、私の故郷石川県、しかも実家近くの七尾とあって、つい全部見てしまいました。七尾にも、もうずいぶん帰っていませんね。。。

今回の“先生”はパティシエの辻口博啓さん。番組の冒頭では七尾市立小丸山小学校、6年3組のみんなに、辻口さんの作ったジャムの“何から出来てるか”当てるという課題が出されました。

しかし、きな粉や抹茶とミルクの組み合わせをちゃんと言い当てる感覚は、自分の故郷ながら「さすが北陸だな」と関心してしまいました。

石川では、現代になっても東京など関東などよりは和菓子に触れることが多いですし、日ごろ口にする食材も鮮魚を中心とした“和”の素材が多いことが、この結果に繋がったのではないでしょうか?日本の食材が、味覚の繊細さを育むんだなあ、と感じたシーンでした。

そんな辻口さんの出した課題は「地元・七尾の食材でお菓子を作る」事でした。地元の食材の良さを生かしたい、その心を持つことが、自分の生まれた地域の良さを見直すことに繋がるのではないかと、そんな気持ちで出した課題でした。

作ったお菓子はどら焼き。七尾でしかとれない中島菜の辛味を生かした美味しいお菓子に仕上がったようです。

でも、本当の目的はお菓子にする為の食材を探しに、七尾の街へ出たことではないでしょうか?醤油屋さん、昆布屋さんなど、日頃はあまりに日常過ぎて通り過ぎてしまうようなところも、改めてその良さ・美味しさを考えることが出来たのではないかな?と思いました。

番組の最後で、辻口さんがフランスへパティシエの修行に行ったときの体験談をされていました。「フランスに行くと、彼らは“障子ってどういうものだ?”“なぜ紙を使うんだ”と聞かれた。自分の生まれ育った文化も知らないで、ただ“お菓子の作り方を教えてくれ”では、本当の勉強にはならない。自分の生まれたルーツを大切にすること、それがいつか自分を救ってくれる・・・そんなことに気づいてもっと自分のルーツをしっかり学んで欲しい」と。

真の国際化って、外国語を学ぶことでも、外国の文化を学ぶことでもありません。自国の文化をしっかり学んで、それに誇りを持つこと。文化の交流は、相手の文化を受け入れるだけでは成立しません。自国の文化を軽んじるような人は、他国の方からは信頼されません。“自分の国を大切にしない人が、私の国を本当に理解するのか?”・・・そう思われることに、日本人は早く気づく必要があります。

実際にフランスに飛び込んで修行をされた方からの、重みのあるメッセージでした。