幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

法制化。

自家用車に乗車するとき、現在は前席のみ、シートベルトを義務付けていますが、来る6月2日からいよいよ後席にまで拡大されます。

詳しく調べようとネットでも検索したのですが、“シートベルト全席法制化”について触れているページが、殆どありません。ドライバーには大きな問題だと思うのですが、何故なのでしょう?

ウィキペディア道路交通法http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E8%B7%AF%E4%BA%A4%E9%80%9A%E6%B3%95

道路交通法改正新旧対照条文(13ページに当該記載があります)http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku73/20070302_2.pdf

これを「おせっかい」と受け取るか「当然の義務」と受け取るかで、ドライバーのクルマへの安全意識の差が出てくるのではないでしょうか?

「シートベルトしなくて死ぬのは自分と家族だけ。法律でまで規制されることじゃない」などと、おせっかいだと受け取る方は、クルマという空間を自宅の延長線と勘違いされていらっしゃる方ではないかと、私は思います。

クルマと言う閉鎖的な空間の中では、いかにもリビングが移動しているように勘違いしてしまいますが、外から見れば、高速で移動する物体に過ぎないのです。同じ空間に居ると錯覚してしまいますが、薄っ平い鉄板の外では高速移動しているのです。クルマの外壁が透明だったら、きっと怖くて寛げないでしょう。景色は次々後ろへ飛んで行き、足元はすごい速さで地面が流れて行きます。もし、外側の壁、つまりクルマのボディーが急に停止したら、中に居て寛いでいる人は、壁の内側に叩きつけられるのです。クルマの走っていたスピードと、同じ速さで。

本来、クルマで安全な状態を望むなら、フロントでもリアでも、シートベルトをせざるを得ないのです。今回のこの道路交通法の改正は、私は妥当なものだと思います。おせっかいでも何でもありません。ドライバーとして同乗者の命を預かるのであれば、運転者の意思とは違った不測の事態が起こるかも知れませんから、ベルトをしてもらうのは当然でしょう。

それでも、同じシートベルトでも、クルマによって違いがあることは、ご存知でしょうか?

普通車のシートベルトには、2点式で腰骨だけを止めるタイプと、前席で主流の3点式で片方の肩まで止めるタイプがあります。“普通車で”と断ったのは、レーシングカーなどでは両肩を固定する4点式が存在するからです。

いま、お乗りになっているクルマが日本車であれば、リアシートの真ん中のベルトは、殆どが2点式でしょう。現在の日本車のリアシートのセンターシートで、私の知る限りでは3点式を備えたメーカーは存在しません。G○A採用とか、対衝撃安全ボディー、などと宣伝しながら、肝心の安全装備に手を抜いたものが多いのは、現在の日本車の厳然たる事実です。

もし、リアのセンターシートで3点式だけど、うちは日本車だっていう方がおられたら、ぜひ車種とメーカーを教えていただきたいです。私はそのメーカーのファンになりますよ。

私のブログで時折登場しますセニック号ですが、ATミッションが壊れたりパワーウィンドウが落ちたりしますけど、リアシートはセンターも含めて“3点式”です。ここまで工夫してよく取り付けたな、と関心してしまうような、素晴らしいデザインです。また、フランス車の美点である、ふんわり、それでいて体をしっかりホールドする出来の良いシートは、長時間ベルトを装着して走行しても、日本車のそれよりもはるかに自由で居心地が良いでしょう。

私がフランス車に惹かれているのは、この素晴らしいシートがあるからなんです。このシートがあれば、たとえリアシートでベルトをしなければならなくなっても、ずっと寛いだ気分でクルマに乗っていられるでしょう。

どんな姿勢でも受け入れるクッション性の高いシートと、安全性と居住性の両立を実現した安全装備を備え、さらに実用性を失わずスペースを最大限活用する収納デザインなど、話し出したら尽きない魅力がセニックにはあります。

リアシートへのシートベルト法制化ですが、これを機会に日本車から離れてみるのもいかがでしょう?見かけのエコや、うわべだけの快適性よりも、座って分かる、使って分かる違いに触れて、感じて欲しいと思います。

私はフランス車をお勧めしますよ。