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幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

好ゲーム。

今日の第4試合。1回戦屈指の好カードとなった駒大苫小牧と広島の広陵高校の一戦です。今年は千葉県代表・市立船橋も初戦敗退とあって、今ひとつ個人的には盛り上がりに欠ける大会なんですが、このゲームだけは私も魅入ってしまいました。そのくらい濃い、しかも高校野球の怖さを思い知らされた好ゲームでした。

ゲームの詳細は、こちら。

http://www2.asahi.com/koshien/89/zenkoku/2007081164/index.html

ゲームは立ち上がり不安定な駒大苫小牧・片山君の制球難につけ込み、1回から3回まで広陵は8人のランナーを出しますが、無得点に終わります。反対に駒大苫小牧は2回のチャンスを集中力でモノにし、2点を先制します。

広陵はその後も今ひとつ調子の乗り切らない片山君を攻め、再三ランナーを出しますが得点は5回の有水君の犠牲フライによる1点のみに終わります。ところがせっかく反撃ムードの高まった5回の裏に、3連打で簡単に追加点を許してしまいます。ここまでの展開では、駒大苫小牧のスピードとソツの無さが光っていましたね。

ただ、今日の広陵・野村君は慎重なピッチングが光りました。バッターの低め・外への投球の意識が徹底していて、駒大苫小牧の各打者に的を絞らせません。少しでもコースが甘くなると鋭い打球を飛ばされますので、野村君はすごい緊張感の中、ゲーム良くを投げきったと思います。

ドラマは最終回に待っていました。この回先頭の上本君にヒット、そしてボークで2塁へランナーを進められたところで、駒大苫小牧はピッチャーを久田君へスイッチします。香田監督はこのゲーム、早め早めの継投で来ましたが、これがこのチームの持ち味なのでしょう。

リリーフした久田君は土生君にフォアボールを与えますが、続く福田君・有水君をフライに打ち取り、あと一人までこぎつけます。ここで今日はヒットのない山下君が、レフト前へヒットを放ち、土壇場で広陵が同点に追い付きます。

この段階では私も「このゲームは延長戦かな?」ぐらいに思って見ていました。リリーフの久田君も内容は悪くないですし、駒大苫小牧も9回は打線が下位に回るのでサヨナラも無いだろう、と思っていたんですね。

しかし、“甲子園には魔物が棲んでいる”とは、よく言ったものです。去年の甲子園での千葉経大附と八重山商工との一戦を、思い出してしまいました。

続く林君の打球は、何でも無いセカンドゴロです。この打球の処理を焦ってお手玉し、セカンドにもファーストにも投げることが出来ず内野安打にしてしまいます。ただ、3塁ランナーが飛び出してしまい、チ広陵のチャンスも潰えたかに見えた瞬間、“魔物”がいたずらをします。

3本間の挟殺プレーで、キャッチャーの投げたボールがランナーと被ったのでしょう。ちょっと外側に外れたかには見えたボールでしたが、サードカバーに入った選手にはまるでボールが見えていなかったようで、ボールはサード後方へ転がってしまいます。この間にランナーが二人還り、最終回に重い重い3点が、スコアボードに刻まれてしまいました。

でも、さすがここ3年間甲子園の決勝に駒を進めたチームだけあります。最終回ツーアウトランナー無しから幸坂君がライト線にツーベースを放ち、意地を見せます。その後、ピッチャー野村君のワイルドピッチでセカンドからホームを陥れた時には、「このスピードとソツの無さを備えたチームが、ここで見られなくなるのは残念だなあ」と心底思いました。但し駒大苫小牧の粘りもここまで。今日は野村君の投球が勝ったと言えるでしょう。

駒大苫小牧は、一昨年の不祥事から立ち直り良くここまでまとめ上げたものです。やはり香田監督の指導が、高校野球には合っているのでしょうね。何年もに亘ってレベルの高いチームを作ることが出来るのは、選手の育成が上手いのでしょう。選手たちは体力的にも優れているだけでなく、ゲームの状況に応じて個々が適切な判断が出来ていますし、本当にどのような指導をすればいつも選手がそのように育つのか、尋ねてみたいほどです。それだけにこの初戦敗退は、私はとても残念でした。

広陵高校は、今日は野村君の好投で勝利をモノにしたと言えるでしょう。打線では櫟浦君、土生君がシュアーないいバッティングをしますし、守ってもノーエラーと鍛えられています。特に櫟浦君は、マリーンズに欲しいですね。俊足・巧打で守備も良いですし、きっとドラフトでどこかの球団が指名するでしょう。野村君が余程調子を崩さない限りは、ベスト8くらいまでは勝ち抜けるでしょうね。

駒大苫小牧は、結果的に最終回のエラーで負けた形にはなりましたが、本当の敗因はやはり野村君を捕らえ切れなかったことにあるでしょう。外角低めにタイミングを外すカーブと勝負所で放って来るフォークが読み切れず、三者凡退が3回、併殺も3つとヒット数の割には攻め切れませんでした。そんな焦りが最終回の守備の綻びを招いたのかも知れません。

いやあ、でも久しぶりに見ていて熱くなった好ゲームでした。やっぱり野球は良いですね。