土曜日に息子と床屋に行った帰りに、幕張駅前通にある草古堂さんへ立ち寄りましたが、その時に流れていた曲が、Gary Numanでした。多分、バイトさんの趣味でかけていたのだと思いますが、何だかものすごく久しぶりに聴いたので、1枚だけ持っているLPを、CD化してしまいました。
CDになると、曲目が増えていますがLPは全10曲、B面最後が“Engineers”です。
このアルバムを買った当時の音楽状況というと、日本でもイエロー・マジック・オーケストラがブレークしており、コンピューターの創り出す音の目新しさもあったのでしょう。当時の“テクノ・ポップ”と呼ばれたサウンドを今聴いてみると、何だか妙に気恥ずかしくなってしまうような安っぽいサウンドで、時代を感じさせますね。
Gary Numanのほうはというと、YMOほどのコンピュータサウンドはないですが、ボーカルにもエフェクトかけまくり、ドラムやベースのリズムラインも抑揚を抑えて無機的に演奏しているところが、今聴くとかえってアナログっぽくて親近感を覚えてしまいます。
「The Pleasure Principle」での一番のヒット曲というと、やはり“Cars”でしょう。(っていうか、それ以外の曲はこれ以降もあまりパッとしたセールスはなかったですが・・・)
シンセサイザーの音も、今のものよりずっとシンプルですが、当時はこれでも生の楽器の音との違いで「未来」を感じたものです。今のコンピュータが創り出すサウンドの厚みから比べると、おもちゃのようなサウンドなんですけどね。
私もこの頃は高校2年生でしたけど、所謂“テクノポップ”と呼ばれたサウンドにはどうも馴染めず、無機的なものへの抵抗を感じていたことを思い出しました。でもGary Numanには何故か惹かれるものを感じてしまい、LPを買ってしまったんです。FMラジオで初めて聴いた“Cars”に、無機的なものを狙っている割には、サウンド自体はさめておらず、訴えかけてくる力強さを感じたんです。
余談ですが、YMOがやっていたもみ上げをカットしたヘアスタイルのはしりも、Gary Numanだったように記憶しています。(私も一時もみあげを剃っていたのはナイショです)若気の至りですね(笑)