幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

決断。

“次世代DVD”の規格争いに、終止符が打たれました。HD DVD陣営の盟主・東芝が、HD DVD事業からの撤退を表明しました。

この「英断」、すごい決断だなあ、と関心していました。何よりも「撤退」というのは、そのまま留まることを選ぶよりも、難しいからです。もう既に利益は出ないと分かっていても、それに従事するベテランの社員がいたり、取引先の影響を考えたり、はたまた、購入した消費者への影響を考えると、「まだまだ、大丈夫」とか「いつか、風向きが変わるかも知れない」などと、不毛な“先送り”の判断を、してしまいがちです。

ですから、東芝の経営陣は、見事な判断をしたなあ、と感じ入っておりました。市場もそれを好感していたようです。

東芝のHD撤退に株価は好感、損失額・ブランド低下は限定的の見方

http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-30386920080218?rpc=112

結局、この撤退によって生じる負の遺産も、限定的なものになるようですね。直接的には製品在庫と製造ラインや工場に要した費用、そして未償却の開発費用などが損失になるのでしょうが、購入した消費者のほうは約100万台を販売済みといわれる米国でも、「様子見」状態で購入したリスクは織り込み済みという状況で、さほどの影響はない見込みと言われているようです。

開発メーカーのメンツとか、創業者利益に拘って傷を深くするよりも、この段階で「負けは負け」と潔く退く勇気。

このニュースを聞いて、目からウロコの思いがしました。