幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

OUR DECADE。

このところ、長時間通勤と仕事でお疲れ気味なのもあって、手持ちLPレコードのCD化もすっかりご無沙汰でした。
それでも最近のガソリン高騰で、このアルバムに収められている“SHOCK,SHOCK,SHOCK!”が頭の中を時折流れる事があったので、チャレンジしてしまいました。

GODIEGO 「OUR DECADE」

http://columbia.jp/artist-info/godiego/COCP-51090.html

1979年6月25日がオリジナル・LPレコードの発売日です。
当時高校1年生だった私は、高校の同級生と一緒に自宅から自転車で津田沼イトーヨーカドー内にある新星堂まで行って、買った記憶があります。

上記アルバム紹介では、単に「トータル・アルバム」とだけ書かれていますが、このアルバムはゴダイゴのメンバーが過ごしてきた“1970年代”の振り返りとして表現された曲が並んでいます。
私とはちょうど10年ほど世代の異なる彼らですが、所謂「団塊の世代」の方々は、ほぼ同時代を生き抜いて来られていますから、感覚的には近いものがあるかも知れません。

アルバムは、進歩と調和を夢見てスタートした1970年代が、世界中で変調を来たしてきているのでは?という不安を明るい曲調に込めた“Progres and Harmony”で始まります。冒頭の「ガソリン高騰」で私がイメージした“SHOCK,SHOCK,SHOCK!”は、当時起きたオイルショック・ドルショックを歌ったものです。

中東から始まる不安の要素、宗教対立、工業の発展に従って増えて来た「人工の商品」への漠然とした不安・・・過去と決別し新しい未来へと進みながら、世界のいたるところで歪みを増やしていったのが、“1970年代”であるように思います。それでも現在に比べると時間はもっとゆっくり流れ、人の心にも余裕があったように、私は思いますけれど。

アルバムは混沌とした世界情勢から進むべき道を探っている“WHERE’LL WE GO FROM NOW”から夕暮れに未来への愛を誓う“Promise at Dawn”で締めくくられます。

いつの時代でも、人が人として幸福を感じて暮らして行けるのは、「思いやりと愛情」だと私は思います。生まれた時代は選べませんから、時代によって幸・不幸が決まるとは思いません。であればどんな時代に生きても、大切なものを見失わない自分への自信と、自分を生かしてくれる周囲への感謝・思いやりを忘れない事が、必要なのではないかと思うのです。

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今回CD化したLPと、出来上がったCDです。横はついでにCD化した吉田拓郎の「MARATHON」です。

この「OUR DECADE」を最初に聴いた16歳と、44歳になって聴いた今では受け止め方がまるで違います。時代は70年代を飛び越え2010年へなろうとしているのですから、時代背景や未来への希望は、当時とはまったく違うものになっています。それでも、人が生きて行く上で、幸福を感じるのに必要なものは、いつの時代でも変わることはないでしょう。
久しぶりに針を落として、そんな感慨に浸ってしまいました。