幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

頑張れ、三木谷!。

1月12日号日経ビジネスの「時流超流」で、楽天の三木谷さんの激怒していることが、記事になっていました。

楽天、国を相手に訴訟辞さず
薬ネット販売、代引きサービス…、相次ぐ規制に怒り心頭~日経ビジネスオンライン

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090108/182238/?P=1


私は、現在の不景気は、アメリカの金融危機から・・・だけとも言い切れないように、思うのです。


携帯電話の業界では、総務省の通信料金への規制強化から、キャリア各社が通信料単体表記へ変更せざるを得なくなった結果、端末購入時のコストが著しく上昇し(1万前後から5万円以上へ)、消費者の「買い控え」を招いてしまっています。

携帯電話の出荷台数、前年下回る 5カ月連続で (共同通信)
http://news.www.infoseek.co.jp/search/story/14kyodo2009011401000532/%25B7%25C8%25C2%25D3%25A1%25A1%25BD%25D0%25B2%25D9%25C2%25E6%25BF%25F4/


それに、まったく報道はされていませんが、消費者金融への締め上げが強くなった結果、日本の経済の屋台骨を背負っていた中小企業の経営者の資金繰りを直撃しています。事は消費者金融だけには止まらないのは自明の理であるのに、お役人さん達は、“現場”をまったく知りませんから、この酷い状況になっても、まだ知らぬ顔を決め込んでいます。

中小企業の資金繰りの実態は、銀行から融資を受けられれば大変な優良企業(何世代か続いた会社でもない限り無理です)で、殆どは第二地銀か信用金庫・信用組合の融資でしょう。それも小口で機動力に劣りますから、日銭は消費者金融を頼っている事業者の数も、相当数に上ります。

その消費者金融が、殆ど廃業の憂き目に合っています。

出資法上限金利引き下げと、それに伴う“過払い”金返還ブームが、現状の取引分だけではなく、完済後数年経過したものまで認めるようなおかしな風潮(今の司法で認めては居ますが、法的には何の根拠もない暴挙に過ぎません。これにより真面目に経営してきた業者が市場から退場し、残った業者も金利引き下げと過払い返還のリスクから与信縮小へ向かわざるを得ず、結果的に消費へ向かう資金の減少を招いています)で、健全に成長しつつあった消費者金融業界も壊滅状態に陥り、太ったのは一部の弁護士と司法書士だけという皮肉な結果を招いています。

最近のお役人は、規制規制で既得権の強化ばかり頭にあるようで、通販業界でも、これまで何の問題も発生していない代引き取引へ金融庁が規制をかけて自らの監督下に置きたがったり、大衆薬のネット販売も厚生労働省が禁止品目を強化することで、通販業者を自らの支配下へ置こうと画策している状態です。


お役人のお題目は決まって「消費者保護」ですが、お役人の言い出すことに限って本当に保護の必要なものはそこには無く、手間とコストと監督官庁を増やすだけという、我田引水の規制強化ばかりに見えます。


この三木谷さんの“反発”は、そういった風潮に対する民間の良心から来ているものだと、理解します。
一企業として利益には繋がらないかも知れないことを、ここまで徹底的に戦おうというのですから、自らの所属する政党を、選挙対策で離党して抗議したフリしている政治家や、とりあえず何でも規制すれば仕事した気になっているお役人には、理解出来ない行動でしょう。

頑張れ、三木谷!とことんこの国の腐った官僚と戦ってください!