幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

スイッチ。

ヒット商品・・・売れる商品は、商品そのものに良さと魅力を備えていることが必須だと思います。でも、ただ良いものを作れば売れる・・・という訳ではありません。その良さをお客様の心に飛び込んで訴えかける「何か」がなければ、世の中に溢れる沢山の商品の中から「これを買おう」という気持ちを持たせることは出来ません。

ではその、お客様に商品を手にとって買おう、と思わせるものは、一体何なのでしょうか?


高知の“おいしいもの”で作った「高知アイス」、名物からブランドへ ~ 日経ビジネスオンライン
(すべての記事をご覧になるには会員登録が必要です)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20091110/209412/?P=1


高知アイスの代表・浜町さんが高知アイスを立ち上げたのは昭和63年。品質の高さと丁寧な対応には定評はありましたが、年商は平均で4,000万前後、地道に地方の物産展回りをしてどんなに頑張っても6,000万を超えることはありませんでした。


高知アイス

http://www.kochi-ice.com/

浜町さんの会社、高知アイスは高知県産の美味しいものを使って作った美味しいアイス・・・良いものを作ってはいるけれど、売上は頭打ちでした。それがあるデザイナーのプロデュースで一気に3億を突破するまでに成長します。

そのデザイナーは、梅原真さんと言います。

梅原真 ~ 熊本県小国町の農村情報誌 by WALK編集部ブログより引用
http://walk.blog.ocn.ne.jp/photos/kaze_oguni/photo_5.html


熊本県小国町の農村情報誌 by WALK編集部ブログ

http://walk.blog.ocn.ne.jp/


梅原さんは、デザインを「消費者が商品を手にする為の“コミュニケショーンのスイッチ”」と表現しています。
「何だろう」と興味を持たせることがスイッチに手を触れさせることに繋がり、それを「買おう」と決断させることが「スイッチを入れた」状態なのでしょう。
商品を購入することで、その企業とのコミュニケーションが始まると考えられますから、“コミュニケーションのスイッチ”というのは、言い得て妙ではあります。

但し残念なことに、デザインというと誤解されがちなのが「表面上でごまかす」事と同義と思われることです。でも私は、“良いデザインは、本質の中にある”と、お伝えしたいです。


梅原さんはキャッチコピーからパッケージデザインまで、その商品のコンセプトと良さをシンプルに確実に伝えられるデザインをなさっているように感じます。良いデザインはうわべではなく、その商品の本質を突きます。その商品の作り手の想いが凝縮してデザインに昇華すれば、それを目にした人には必ず力強く訴えかける「言葉」を持ちます。
梅原さんの手がける作品には、この「言葉」がみなぎっているように思います。デザインがうわべではなく、その商品の本質から溢れ出る限り、その商品の良さは必ずお客様に伝わります。その結果が売上の5倍増という結果へと繋がったように、思います。
デザインが入れるコミュニケーションの“スイッチ”。それは単なる造形を超えて、人の心を動かすものなのでしょう。

============ 余談 =============

大学を中退し自分が何をやるべきか、何をやりたいのか試行錯誤していた頃、私は一台のクルマに出会いました。


いすゞ ジェミニ

いすゞ公式ページ
http://www.isuzu.co.jp/museum/p_car/gemini.html

いすゞ ジェミニ ~ Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%84%E3%81%99%E3%82%9E%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%9F%E3%83%8B

フリー・ライター 飯嶋洋治さんのHPより
http://home.att.ne.jp/sigma/yoiijima/gemini.htm


私が1985年に中古で購入した、生まれて初めてのクルマが、ジェミニZZ/Rでした。

f:id:makin2015:20171104014100j:plain

 

http://makuhari-windy.hatenablog.com/entry/1035165183でも登場した写真です。

このクルマの斜め後方から見た美しさに、私は心を奪われました。このクルマのデザインは、当時のGMのワールドカーコンセプトを的確に表現し、見事な造形美となって結実しておりました。「こんなデザインの工業製品を、自分の手で造り出したい・・・」そう夢見た若い日の私は、このジェミニのデザイナー、ジウジアーロ氏に、コミュニケーションのスイッチを入れられたのでしょう。

・・・いや、C3だって美しいでしょ!夜景にリアから見た曲線が映えていると、思いませんか?

 


にほんブログ村 ニュースブログ