幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

年利2689%。

※マリーンズTBPからお越しの方、申し訳ありません。間違ってTB送信してしまいました。以後気をつけます。

日経ビジネスで、ちょっと気になる記事がありましたので、ご紹介します。


年利2689%のネット専業の消費者金融が急成長している。少額・短期の融資に絞り、0.5秒の審査で15分以内に送金する。利便性と透明性で、高まる消費者の資金ニーズに応える。

武富士の破綻騒動に揺れる日本の消費者金融業界ではあり得ないサービスが、英国で急成長している。2007年に創業した「ウォンガ」だ。平均的な貸出金利は1日約1%。これを年率換算(複利)すると2689%にもなる。日本には、10日で1割の金利を課す「トイチ」と呼ばれる違法業者がいたが、これに匹敵する高利貸しだ。

だがウォンガは合法だ。既に数十万件の貸し出し実績があり、顧客は年数倍のペースで増えている。2008年7月のサービス開始から6カ月で黒字化を果たした。日本では今年6月、改正貸金業法が完全施行され、上限金利が金額に応じて15~20%に引き下げられたが、英国にそのような規制はない。


審査から送金まで完全自動化

創業者でCEO(最高経営責任者)のエロール・ダメリン氏は、「年換算された金利を見ると驚くかもしれないが、それは顧客の短期的な資金繰りを解決する正当な対価だ」と話す。


審査・融資プロセスの完全自動化に商機を見いだしたダメリンCEO(最高経営責任者

サービスの売りは高い利便性と透明性で、手続きはすべてオンラインで完結する。サイトには、マウスで左右に操作する2つのモノサシがある。それぞれ、借りる金額と返済期間を選ぶためのものだ。他社では最低の借入金額や期間が決められている場合がほとんどだが、ウォンガでは400ポンド、42日まで、1ポンド1日単位で顧客が自由に借り入れ条件を決定できる。

金利と手数料はリアルタイムで計算され、返済金額が表示される。例えば100ポンドを10日間借りた場合、返済金額は115.91ポンド。手数料は5.50ポンドだから、金利は年率換算すると3003%にもなる。

与信審査も迅速だ。住所、氏名に加えて自動車の登録ナンバーや携帯電話番号、銀行口座情報などの必要事項を記入すれば、融資の判断はわずか0.5 秒で下される。審査業務が、完全に自動化されているからだ。指定銀行口座への送金は、夜中でも休日でも審査完了から15分以内に実施される。

この高速融資を支えるのが、同社独自のシステムだ。ダメリン氏は、サプライチェーンの自動化ソフトを開発する会社を起業した実績を持つ。彼から見れば、過去数十年間ほとんど進化していない消費者金融業界は、自動化のノウハウを持ち込むことで競争力を発揮できる有望市場だった。

「上限金利なし」が革新を生む

英国では、公共料金や携帯電話の支払い状況からクレジットカードや銀行口座の情報まで、業界横断的に与信情報を融通する情報基盤が整っている。ウォンガのシステムは与信審査の際、信用情報機関からネット上の公開情報まで、合計で数千項目に及ぶデータを瞬時に集め、判断を下しているという。

審査は厳しく、融資を受けられるのは申請者の約4分の1。デフォルト(債務不履行)率はクレジットカードの8~12%より低い。利用者の多くは20~35歳で男女比はほぼ拮抗。「銀行から借りられる人でも、利便性の高さから当社を選ぶ人も多い」とダメリン氏。

英国でも過去、上限金利の導入が検討されたことがある。だが、業界団体や専門家に加え、消費者保護の団体までもが導入に反対した。上限金利を導入すれば、生活維持のために短期資金を必要とする人が、融資を得られなくなるというのが理由だ。


英研究機関ポリシスのアナ・エリソンディレクターは、「市場の効率性を重視する規制はイノベーションを生み、ヤミ金も減らす」と話す。日本の改正貸金業法は過剰規制になってはいないだろうか。

日経ビジネス 2010年10月4日号112ページより

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101001/216481/


イギリスの事例を出すまでもなく、日本の今の貸金業への法規制は、異常を超えてどうしようもないレベルです。健全に成長した産業を、根こそぎ廃業させてしまったのですよ。その法律がまともなはずはありません。

この記事では「日本の改正貸金業法は過剰規制になってはいないだろうか。」なんて、生ぬるい一言で片付けていますけど、過剰規制なんかではありません。違法規制ですよ。時効も納税も認めず、ただ「金貸し」だというだけで、めちゃめちゃな法改正を行いひとつの産業を、完全に根絶やしにしてしまった愚行は、必ずどこかで大きなしっぺ返しが、来ます。

ただ、こういった記事がようやく出るようになったことが、私は少し嬉しいです。ちょっとは主張が証明されてきた訳ですからね。
時間が解決してくれるうちに、このキチガイ染みた貸金業法改悪を、元に戻してくれると良いのですが・・・。
VPS

にほんブログ村 ニュースブログへ
にほんブログ村