「外出控え、ぬれないように」=放射性物質、雨で地上に-専門家、屋内退避呼び掛け
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110315-00000110-jij-soci
東京電力の“計画停電”で、首都圏は月曜の朝から大混乱でした。必須のライフラインともいえる電力供給を止めれば、生死に関わる人もあるというのに、殆どの人が翌日への準備を終えている夜20時過ぎに計画停電の実行を発表するなど、およそ計画的とは言えない対応でした。
このドタバタ劇とも呼べる東京電力の対応から、「何かこれには裏があるのではないか・・・」という不信感を拭えません。この無計画な計画停電に人々が翻弄されているうちに、福島原発の状況はどんどん悪化して行きました。
おまけに計画停電により運行の制限を行ったJR東日本は、実は東京電力が電力を供給しなくても自営発電設備で、首都圏の使用電力量の90%を賄うことが出来るのです。
首都圏の相当部分をカバー JR東日本の自営電力網
http://rail-j.com/esse/index.php?%BC%AB%B1%C4%C5%C5%CE%CF
東京電力が計画停電の根拠として発表している供給電力量と需要電力量が、一体どこからはじき出されたものなのかの説明もまったく行われていませんし、第一、夜間の電力はこんな状態でも余っているでしょうから、本当に必要なら工場などの法人大量電力需要者をタイムシフトしてもらうのが先で、一般家庭や公共の信号機の電源まで止めることを先に行うのは、あまりに説得力を欠いていると思うのです。
そんなレベルの“計画”停電を行っているうちに、福島原発での東京電力の対応は、原子炉の再利用を優先せんが為に、どんどん制御不能の状況に陥っているのが、日本のマスコミの不完全かつまったく少ない情報量からでも容易に想像がつきます。
東京電力は、原子炉の放棄を限界まで避けることしか頭に無かったようですね。想定外の津波の影響で冷却設備に致命的な損害が発生しているのに、なぜここまで原子炉の保存に拘るのでしょう。それは原子力発電が現在の電力会社の高収入の源だからです。
電力料金は、おおざっぱに説明すると、その電力を発電したコストによって決められます。従って、発電にコストをかければかけるほど儲かるのです。発電のコストは、燃料と建設コストしかありませんから、その両方が非常に高い原子力発電所は、電力料金を高止まりさせるためには非常に都合の良い発電方法なのです。
日本以外の欧州などで注目されている風力発電や地熱発電に、発電量が足りないとか立地が難しいなどのネガティブ情報しか流れないのは、これらの発電方法では建設コストも燃料コストも低すぎて、電力料金を下げる必要が出てくるのです。
この辺の仕組みをもっと知りたい・・・という方は、以前ちょっとご紹介しましたこちらの本をお勧めします。
ヤマダ電機で電気自動車を買おう 仕組みを変えなければ温暖化は止まらない
- 作者: 田中 優
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2010/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
このブログをエントリーしている最中にも、今度は静岡を中心とした震度6強の地震が発生していますが、静岡には浜岡原子力発電所があります。
菅首相、権力にしがみつくだけじゃなくて、ちゃんとした決断をしてください。何十万人もの命が、あなたにかかっているのですよ!!