幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

偽善者。

クレ・サラの弁護士連中が主催する“全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会”という失礼な名称の団体がありますが、その連中がやってる“定例行事”です。

灰色金利分の返還を…多重債務者1800人が一斉提訴 (読売新聞)
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/consumer_credit/story/13yomiuri20061113it01/


定例行事、というのは、今回でこの一斉提訴も三回目、一斉ではなくても大体年に1回~2回地域ごとの集まりで必ずやっているからです。年末近くなると必ずやりますけど、きっとクレサラ弁護士の年末年始の餅代にする為にやってるんでしょうね。彼らにしてみれば、叩きやすい消費者金融からほぼ確実にお金が巻き上げられますし、“被害者”と思しき方々は、弁護士先生には至極従順で、コントロールしやすい人達ですから、こんなにオイシイ仕事はないでしょう。弁護するって言ったって、知ってる必要があるのは貸金業規制法と利息制限法くらいで、特に勉強の必要もない程度のものですから、一度やったら止められない仕事じゃないですか?弁護士としては堕落していますけどね。

第一この「被害者」という名称が、弁護士の使う言葉じゃないです。被害と言うからにはそれと対になる“加害”すなわち犯罪行為があるはずなんですが、過払い利息の返還請求には“加害”は存在しません。第一、借りたときには金利だって納得して借りているのに、お金返してくれると知ったとたん「被害者面かよ」っていう感じですから、そこに加害=犯罪となるような要件はどこにもないんです。むしろ消費者金融から借金をしないと生活出来ないような所得に甘んじていることが、日本国からの迫害による“被害”だっていうなら理解出来ますよ(笑)

クレサラ弁護士の方々は、消費者金融に感謝しているでしょうね。もし、真っ当な消費者金融業者がなくなったら、この弁護士さんたちも生活に困るんじゃないですか?この方々は、闇金融などに正面切って対抗する勇気なんて、持ち合わせては居ないでしょうから。

何度も言いますが、金利の高低を論じるときに忘れてはならないのは、リスクとコストのバランスです。リスクが高くなれば金利が上がるのは当然です。リスクを充分に吸収出来ない金利ならば、ビジネスになりませんからそこから先は「非合法」の世界に入っていくしかないことを、クレサラさんたちは知る必要があります。

政府・金融庁も単純に、金利を下げればサラ金はリスクを取れなくなるから、融資が減るだろう・・・とか、融資量のコントロールをもくろんでいるようです。でもそれは完全に供給者側の視点ですね。金利が下がっても喜ぶ人ばかりじゃないですよ。金利が下がっても、借りられなければ意味はないんです。
それと、金利が下がって多重債務問題が解決するはずがありません。第一、54.75%だった金利が29.2%まで下がって、多重債務者に減少傾向があるなら金利を下げる効果もあるんでしょうが、そういった検証はまったくされていません。むしろ検証はしたけど逆の結果が出ているから公表するのは止めよう、って言うんじゃないでしょうね?


とは言え、出資法の上限金利が下がり、利息制限法に一本化されることにはなりましたので、これからどうなるか見ものですね。

消費者金融自身は、そこにお金がある限り消え去るビジネスではありません。


消費者金融など低金利ローン続々発売 グレーゾーン金利撤廃で生き残り (J-CAST
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/loan/story/20061113jcast200623810/


そんな中で、お気楽な新聞社の社説をいくつか・・・。

貸金業規制案 特例金利の撤回は当然(中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200610270191.html

社説=貸金業規制案 安全網も待ったなしだ(信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/20061026/KT061025ETI090005000022.htm

貸金業規制】やっと借り手を向いた(高知新聞
http://www.kochinews.co.jp/0610/061026editor.htm

もっと早く決断すべきだ/特例高金利の撤回(Web東奥日報
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2006/sha20061026.html

くわせもの法案(山陰中央新報
http://www.sanin-chuo.co.jp/column/modules/news/article.php?storyid=300095034


どれもこれも、金利規制強化=多重債務解決ですから、お気楽さ加減にも程があります。それと決まって、新たな融資元の確保については「今後検討すべき課題」とか「対応が急がれる」とか急に他人事になってしまってますし。おまけに規制強化で跋扈が予想される闇金については、「それは警察の範疇」なんてずうずうしく言い放っています。警察がこういった金の貸し借りのような民事非介入なのは、自分たちが一番良く知ってる癖に。

もし、この金利規制強化で自殺者続出になったら、上記リンク先の記者さんたちも、間違いなく片棒担いだことになりますね。偽善者ぶったいい加減な消費者金融への批判記事は、そこまで覚悟して書くように。

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