幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

2年連続で。

高校野球千葉大会、昨日(24日)の準決勝で、習志野高校は成田高校に3-4で敗れてしまいました。これで2年続けての準決勝敗退です。前に夏に甲子園に出場したのが2001年ですから、もう9年にもなるのですね。

試合結果朝日新聞 高校野球より
http://www2.asahi.com/koshien/game/2010/413/41053/

この試合は小林監督が打順を入れ替えて来ました。おそらく、成田の中川投手からはそう点が取れない・・・と読んで、好調の宮内君を山下君の次に入れて、チャンスが来たら畳み掛けることが出来るように・・・という狙いだったと思います。
しかし、中川君の闘志が習高ナインのそれを上回っており、6回までは山下君のタイムリー以外ヒットなしに抑え込まれます。

対する習高の先発・末松君は左打者の多い成田向けの対策だったと思います。ストレートは120キロ前後ですが、良くブレーキの効いた縦に変化するスライダーの外へのコントロールが良く、成田打線を3回までは抑えます。
しかし先制した4回裏に、そのスライダーを狙い打たれ、連打で逆転を許してしまいます。もし、習高に勝機があったとすれば、4回裏で失点前にピッチャーを交代すべきだったかも知れません。成田は左打者が多いですが、(好投手を相手にして来ていますのでチーム打率はそれほどでもないですけれど)左投手を苦にするような打者は殆ど居なかったですね。皆一様にきっちり引き付けてボールを叩くことの出来る、良くトレーニングされたバッティングをしています。

習高で注目されている大型捕手の山下君ですが、先制のタイムリーは見事でしたが、その後は2三振を喫するなど中川君に完全に抑えられます。私は、このゲーム中に山下君に心境の変化があったように思えてなりません。
このゲーム、6回裏にホームランで追加点を奪われたシーンですが、4回の連打もこのホームランも、外へのスライダーが甘く入って打たれたものです。今までの対戦相手であれば両方ともきっちり打たれることは無かったでしょうが、成田の打線が素晴らしいのは狙い玉を絞ってそこに来た甘い玉は見逃さなかった集中力です。

このホームランで山下君はリードに迷いを生じさせ、それがバッティングにも響いてしまったようです。

私がこの試合、負けたこと以上に残念だったのが最終回、ツーアウト2塁でバッター・高橋君のシーンです。
2-2のカウントから高橋君は引っ掛けてピッチャーゴロを打ちますが、私はどう見ても高橋君に当たったように見えたので、てっきりファールと思いましたが、何を思ったか高橋君は1塁へ走り、一度は一塁塁審にフォースアウトの宣告を受けてしまいます。

これで習高のナインがいったん泣き崩れてしまったのですが、どうして、最後まで諦めずに食らい付いてくれなかったのか・・・それが不思議です。高橋君も自分に当たったなら、分かってアピールすれば良いのに。事実、主審は高橋君に当たったことに気付き、ゲームはファールでもう一度再開されますが、一度泣き崩れたナインの気力が維持できているはずも無く、高橋君は三振に倒れてゲームセットとなってしまいました。

この最後のシーンに象徴されるように、自分が「負ける」と感じた瞬間に、急に淡白になってしまうところが、せっかくここまで勝ち進んで来たのに、残念でなりませんでした。これまで破って来た相手にも、失礼です。最後まで諦めず食らい付いて、及ばなかったら仕方がない。でも、この最後のシーンに象徴されるように、7回表で追いつけなかった瞬間にゲームを諦めてしまったように見えたことが、ちょっと残念です。

それにしても今大会はノーシードでしたが、成田は強いですね。ピッチャーの中川君ももちろん素晴らしいですが、打線もしぶとくて良いものを持っていますし、何より守備が堅実です。この試合で浮き足立った習高が3つのエラーをしてしまいましたが、成田は無失策でした。高校野球はエラーをしたものが負けます。いかに普段どおりのプレーをすることが難しいか、そんなことを考えさせられたゲームでした。

山下君はプロ志望のようですが、どんなときにも負けない強い気持ちで、プロへの扉を叩いて欲しいと思います。讀賣の阿部捕手に憧れているようですが(阿部捕手のお父さんは習高OBで、阿部捕手自身が習高進学を希望したこともありますが・・・)、まずは自分がプロとして望む心構えをしっかりもって、進路を決めて欲しいと思います。

しかし、甲子園は、遠いですね。だから多くの人の、夢になるのでしょうけど。


にほんブログ村 野球ブログへ