幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

正しく明るい人生?。

無料法律相談や民事訴訟の費用立て替えなどを官民共同で行う法テラス、ご存知の方はいらっしゃいますか?
私は商売柄、ここの前身の「法律扶助協会」紹介の弁護士とは良くぶつかっていましたので、良~く知っていますよ(笑)

法テラス ホームページ
http://www.houterasu.or.jp/

法律扶助協会 ~ Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E5%BE%8B%E6%89%B6%E5%8A%A9%E5%8D%94%E4%BC%9A

法テラスで悩みなくして」=はるな愛さんPR大使に就任 ~時事ドットコム
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010012700437

タレントの大西 賢示はるな愛さんが、“法テラス”のPR大使に就任したそうです。
「多くの方に利用していただき、正しく明るい人生を歩んでほしい。法テラスで悩みをなくして。」とのはるなさんのコメントですが、法テラスを使うからって「正しく明るい人生」を歩めるかどうかは別問題ですよ。

今の日本の司法の現状では、法律は必ずしも正しいものの味方ではありませんから。
法治国家という言葉を、私も法科の大学生でしたので知っては居ますが、どっちかというと「放置」または「法痴」というほうが、合っているんではないでしょうか?法は正しいものの味方ではなく、法を利用するものの味方なのです。都合の良いように曲解し最高裁で“判例”を意図的に作ってしまえば、それは立派な新法ですし。司法が立法府を兼ねている、世にも不思議な国が日本です。


裁判所が道徳を破壊する (文春新書)

裁判所が道徳を破壊する (文春新書)

  • 作者: 井上 薫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 新書




そもそも日本人は、法律トラブルになるほどの揉め事を嫌います。
私の知り合いのある弁護士さんは、「訴訟を自分から起す人間は、やはりどこか人間的におかしい。普通は話し合いで解決出来ることをわざわざ裁判に持ち込むのだから、一方的で人の話を聞かない人が多い」とおっしゃっていましたが、正にその通りです。

どんなに悪い相手だとしても、日本であればそれがホントに悪ければ警察や行政で対処が出来るものです。それを裁判に持ち込むこと自体、不自然なことですから、私はある意味法テラスの利用が伸びなくて当然だと思うのですが・・・。

それに、この法テラス、ご丁寧に殆どの都道府県に事務所が複数あり、それでも予約状況は現状でパンク寸前です。

http://www.houterasu.or.jp/news/houterasu_info/fujo_yoyaku.html

法テラスは、裁判費用の扶助は行いますが、返済が原則です。ですから訴訟で「勝つ」見込みがないものは、原則として受けてもらえません。訴訟で勝ち取った費用で、弁護士費用の回収をするからです。

はるな愛さんまで起用してPRに努めることも、穿った味方をすれば、クレサラ系の弁護士の“売上拡大”の為に行っているようにも、私には見えます。

はっきり言って法テラス系の仕事を請ける弁護士は、普通の仕事の紹介が無いから受けているようなもので、弁護士としての能力が高い方はあんまりいらっしゃらないですし・・・。
要はこの宣伝は、資金が乏しくて弁護士を依頼出来ない社会的弱者の為の「法律扶助」ではなくて、仕事の取れない弁護士の為の「弁護士扶助」じゃないかと、私のような捻くれ者は考えてしまうのです。

お金かけてまで認知度向上させる必要なんて、あるんでしょうかね・・・。


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