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幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

もう、国には頼らない。

ワタミ社長の渡邉美樹さんの著書になる、「もう、国には頼らない。」読み終わりました。

もう、国には頼らない。経営力が社会を変える! (NB Online book)

もう、国には頼らない。経営力が社会を変える! (NB Online book)

  • 作者: 渡邉 美樹
  • 出版社/メーカー: 日経BP
  • 発売日: 2007/06/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

渡邉さんと言うと、「極端な市場原理主義者」だとか「儲け至上で官業を邪険に扱う」などと批判も多いのですが、果たしてその批判は適当なものでしょうか?もし、それらの批判の通りに渡邉さんが本当に金儲け中心の考えだけだとしたら、こんな障壁の多い業界ばかり参入するでしょうか?金儲けだけしたいのであれば、何も好き好んで官業とぶつかるような業界を選ぶでしょうか?

あるマスコミの、渡邉さんを批判する記事で書いてあった内容が、「郁文館学園では、待遇を変えずに次々に新しい負担を求めることに反対する教師が多く辞めた」「ワタミの介護でも変わらない待遇で過重労働を求めるのは、ただの金儲けの道具に我々を使っているだけだと主張し、多くのスタッフが去った」と言うような論旨だったと記憶しています。

この記事を書いていた記者の論法は「批判が多い=悪い」・・・という単純思考なのですが、批判したり去ったりする人は、その新しい考え方に着いていけなかっただけです。それを「辞めた人がこんなに批判して居るからおかしな経営者だ」と言う論法は、あまりに無茶があると、私は思うのです。

渡邉さんの言う、“市場にゆだねる”は、競争の原理を経営に持ち込むが、それは目的に向かう為の競争であって、決して他社を蹴落としたり弱者から搾取するの為の競争ではないのです。

どうも「市場原理=儲け優先」という偏見に満ちた考えだけで、渡邉さんの批判をなさっているのではないかと思います。そういうロジックでしか物事を見ることが出来ない人々が、公の事業に胡坐をかき、必要な努力を怠ってサービスを堕落させるのではないでしょうか?

競争が無い守られた社会では人間はその場に安住しようとします。そしてより低いほうへダラダラと流れて行ってしまいます。その結果は、「官業でやってるサービスだから、赤字は当たりまえ」「官業だからしてもらうだけで充分、サービスなど要らない」などという、サービスを提供する側の都合だけで物事を考えてしまうようになります。

同じ仕事をやるのならば、より良いサービスを“お客様の為に”提供しよう、そうすることでもっと沢山のお客様の「ありがとう」がもらえる・・・そういうことに喜びを得られるように努力することも、人間として必要なことではないですか?こういったことに努力することも、紛れもない競争だと思うのです。

この本の最後の方で書かれていた、農業を取り巻く政治の動き、そしてデンマークで車椅子より普及しているロレーターが日本で普及しないことなどの話を知り、私も何かしたい、官業の壁を破って多くの人に感謝されるサービスをやりたい・・・そう強く思いました。

日本人の公共心はどこへ行ってしまったのでしょう、そう感じるほどサービスを提供する側の都合ばかりで公の事業が行われています。農業であれば安全な食品を日本の国民に届けること、介護業界であれば車椅子に縛り付けるのでなく、一人一人の状態にあった介護のツールを提供し、自立と自己の尊厳を守ったサービスを提供することがもっとも必要であるのに、今の日本の現状は、目を覆いたくなるほどお粗末です。

私が、渡邉社長のようにこれほどダイナミックに活動することは出来ないでしょうが、いずれは組織のトップとなり、いずれそういう業界へチャレンジすることが許されるなら、渡邉社長に負けずに取り組んでみたい・・・そう心に決めさせてくれた本でした。

私もこれから、その為に目標を立てて進んで行かなければ。夢は見ないと実現しませんから。