僕は寒い日が好きだ
振り返り 躊躇う気持ちに押し潰されそうなときも
瞼を凍らせる冷たい風が頬を刺し
立ち向かう気持ちを 奮い立たせてくれる
僕は寒い日が好きだ
押し寄せる逃げる心に 流されそうになっても
白く染まった地平を覆う冷気が 赤い肌を包みこむとき
身体の奥深くに潜んだ 生命を思い出させてくれる
僕は寒い日が好きだ
体内から放たれる 僕の生きている証を
絡みつく冷気が 一瞬にして清め去る瞬間に
昔抱いていた 憧れの気持ちが 湧き上がってくる
そんなとき 僕の明日は昨日と一つになる
だから僕は寒い日が、とても好きだ