幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

Ⅰ LOVE ME。

“せっちゃん”こと斉藤和義の12枚目のアルバム、「Ⅰ[黒ハート] ME」、買いました。

「LOVE」はハートが溶けている絵ですが、エントリーのタイトルは絵文字が使えないのでご勘弁を。

私が斉藤和義を初めて耳にしたのは、多くの方がそうである様に、「ポンキッキーズ」で挿入歌として使われていた“歩いて帰ろう”です。
最初に聴いた時、“歩いて帰ろう”は、幼児向けの番組の曲として聴くには勿体無いくらいのクオリティで、「誰が歌っているのだろう」と興味を持ったのです。イントロから始まるギターもドライブ感に満ちていて、当時まだ2歳前後だった息子があのイントロを聴くだけで体と頭をゆすって音楽に乗ってしまうのには驚きました。それでいてメロディーラインは優しくちょっとメロウ。歌詞も聴いている人の心の受け取り方で、どんな風にも膨らんでいく余韻のあるフレーズが並んでいて、私はいっぺんにあの曲が好きになってしまいました。

昨年夏には、コンセプトアルバムの「赤盤」を買っていたのですが、そのちょっと後にリリースされていたこの、「Ⅰ[黒ハート] ME」は、忘れちゃっていました(笑)。初回限定のDVD付きのものが欲しかったのですが、Amazonでは既に品切れ、バンタレコードというところでまだ在庫が残っていたので、先日注文してしまいました。

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肝心の、「Ⅰ[黒ハート] ME」ですが、全曲作詞作曲は勿論、全ての楽器を自分でこなすと言う、多芸ぶりを遺憾なく発揮しています。

個人的には、全部の楽器を自分でやるって言うのは、音のまとまりは良くなるんですが、反面サウンドの深みが欠けるというか、拡がりの無さを感じてしまいます。実際、「Ⅰ[黒ハート] ME」も、ギターの弾き語り(+ハーモニカ)ぐらいの曲は良いですが、ドラム・ベース・シンセ・コーラスと自分で重ねていくと、同じ色が乗っていってしまうだけに感じてちょっと物足りなさが残ってしまいます。
ただ、そういったマイナス印象を差し引いても、歌詞のクオリティとギターの演奏力で、聴いていて引き込まれるようなパワーを感じますね。

特に、歌詞の部分は私も自分の創作意欲を刺激されます(笑)
斉藤和義以外の方の、所謂“シンガー・ソングライター”の書く歌詞は、比喩的な表現を多用するお手軽な作りか、或いは自分の感情を感想文のように書き綴って、形だけ歌詞にまとめているものばかり。ヘタクソながら自分でもある程度詩を書いたりはしていますので、「なんだ、この程度かよ」と白ける曲が多いですが、斉藤和義のそれは、まったくそういう感情が起きません。

いや、見事ですよ。私もこれくらい書ければプロになる決意が着いたのに(笑)完全に脱帽です。単なるメロディのついた詩ではなく、詩単独でも充分味わえるものばかり。

ビクター スペシャルサイト 斉藤和義「Ⅰ[黒ハート] ME」
http://www.jvcmusic.co.jp/saito/


このサイトで一部、プロモーションの映像も紹介されていますが、(「愛に来て」と「虹」の二曲)個人的にはアルバムで一番のお気に入りの曲は、「虹」でしょうか。この曲の歌詞も、単純に字面を追っただけでは、曲に秘められた意思は読み取ることが出来ません。

You Tube「虹」


斉藤和義の曲は、聴いている人に「最近、どう?」って、尋ねてくれ居ているように、聴こえます。
このアルバムも、聴き込むほど、聴こえ方が変わって来ますよ。

初回盤はもう買えませんが、いかがですか?

I LOVE ME(初回限定盤)(DVD付)

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