週末に、エアコンの手入れで、内部のフィルターと集塵ユニットという部品を、取り扱い説明書に従って、洗いました。
エアコンは東芝のRAS-406NDR、価格.comでは評判があんまり良くありませんが、電気代が一番安いのと、以前も東芝のエアコンは空気清浄機能が優れていたイメージがあったので、三菱・松下の3社から比較して選んだ機種でした。
集塵ユニットは空気清浄の機能を持った部品で、電気的に空気中の細かいちりや、においの元になる分子・煙の粒子などを集める機能があるそうです。その電気的に分子を集める為の電線が内部に張ってあって、これが説明書どおりに洗ってもなかなか綺麗にならないんですよ。どうしてもその線に、糸くずが絡まって取れません。
私の性格は、この内部の電線に引っかかっている糸くずのような埃が許せずに、何度も爪やカッターなどでカリカリとこの絡まった「糸くず」撤去にチャレンジしていました。するとやっぱり、説明書には触っちゃダメよ!と書いてあるだけあって、無残に電線が“プチッ”と切れちゃいました。
自業自得とはいえなるべく早く部品を入手したくて、まずメーカー修理担当に聞きました。
しかし「土日はサービスやってないんですよ」とつれない答え。「最寄に千葉のサービスステーションがありますので、そこに行けば在庫があればすぐお求めになれますよ」と言われてしまいました。
ちょっと待ってよ!!メーカーのサービスステーションって、どこも車が無いと行けそうも無いようなところばっかりにあるじゃないの。「行けば買える」って言われても、「そんじゃあ、行けない私は買えないのか!!」と、突っ込んでやりたくなりました。
仕方が無いので販売店経由で入手に方針を変更しました。まず、納期を確認するために自宅最寄の家電を扱っている店へ、電話で聞いてみました。(2箇所だけですが・・・)
○ イトーヨーカドー
交換台から家電売り場の担当へ回してもらい確認しました。「本日メーカーお休みなので納期・価格を折り返し月曜以降にお電話差し上げます」・・・至極まっとうな対応です。
○ ラオックス
家電の担当は「東芝さんだと東京へ発注になるんで、1週間かかりますね」と回答してくれました。「東芝さんの千葉の支店から入れれば“1週間”かからないんじゃないですか?」と食い下がると、「うちは東芝さんは色々経由しているんでどうしてもかかっちゃうんです」
イトーヨーカドーからは、その後月曜午前中に「価格は3,000円です」と連絡が入り、火曜の午後に「入荷しました」と電話がありました。
ラオックスの対応は、間違っては居ないのですけど競争力という点では“?”ですね。冬場でエアコン使えないと辛いから、なるべく早くって言ってるのに、この回答です。
仕入れルートにも、配送ルートにも問題がありそうです。
今の家電業界は、ヨドバシ・ビックのカメラ勢と、ヤマダ・コジマの郊外勢力が優勢で、いわゆる老舗のアキバ系量販は苦境に立たされています。価格競争力・品揃えで圧倒されてばかりで、老舗のアキバ系量販はすっかり影を潜めてしまいましたが、今回の件で問題の根の深さを痛感しました。私の、「出来るだけ早く」という要望にまったく対応出来ないんですね。
意外だったのがヨーカドーです。スーパーなのでメーカー直の取引が可能なのかも知れませんが、注文の翌日に納品とは、かなり早いです。
老舗系の量販はどちらかというと昔からの問屋へ仕入れを頼っていますので、修理や部品の取り寄せも、問屋経由のルートを使うしかありません。問屋の取引がお客様との取引に優先されてしまうので、たとえ店の近くにメーカーの出先があっても、仕入先の問屋の取引がその出先と無い時は、そこから仕入れが出来ません。例え時間がかかっても、別の取引契約のある問屋ルートでしか頼めないのが実情です。多くの場合は複数の業者を経由しますので、それぞれにマージン(手数料)が乗っかって来ますから、消費者に届くときには遅いだけじゃなくて随分高い値段になってしまうことがしばしばです。
ヨドバシ・ビックのカメラ勢と、ヤマダ・コジマの郊外勢力はいずれも旧来の問屋からの仕入れに頼らず、どっちかというとバッタ屋に近いような筋から仕入れる商品と、メーカー直接取引になる商品が大半を占めるため、仕入れコスト面では有利です。直取引となれば発注してからの納期も短いですし、もちろん価格面でも有利です。
ラオックスはたかだかエアコンの部品発注で1週間も必要なことから、値段は聞きませんでしたが、ヨーカドーで聞いた「3,000円」と価格は同じでも、仕入れ値は経由先が増える分高くなりますから、店の利益は少なくなるでしょうね。小さいことですがこれの積み重ねで競争力に差が出てしまうのかな?と感じた出来事でした。
ちなみに集塵ユニット、今日ヨーカドーへ取りに行って来ました。明日から”家電大バーゲン”らしく売り場の方は準備で忙しそうでした。レジのテーブルの近くにコピーの内容が、コジマ・ヤマダ・ラオックスの比較だったのが印象的でした。研究してるんですね。
ラオックスの名誉の為に申し上げますと、うちはパソコンモニタはラオックスで買いました。ヤマダ・コジマと比較しましたが、ラオックスのパソコン系は仕入れがメーカー直が多いそうで(店の人も言い切ってましたけど)「ヤマダさんじゃ仕入れが2次店だから、こんな値段は絶対出せませんよ」とかなり強気の発言でした。実際値段も勝負にならなかったです。パソコンは、メーカーにもよりますがラオックス強いですよ。店頭の販売員も若造ではなくて相応の年齢の方で、こちらが聞くことにもちゃんと対応出来る方が多いです。コジマ・ヤマダはそういう点ではダメでしたね。まず知識の無い店員が多すぎです。値段もそうですがパソコンなんて、到底家電とは呼べない商品ですから設置などのサービスと幅広く深い商品知識が必要だと思うんですけど。
この勝負、1勝1敗(一長一短か)でしょうね。