幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

素直。

土曜日の出番で、お乗せした3人組のお客様のことです。
六本木ドンキホーテ前から、戸越銀座までとのご希望でスタートしました。

 

私のクルマに乗るなり、後席のお客様から「運転手さん、ティッシュない?」と、ご要望をいただき、私は車内に備えてあるティッシュを差し上げました。

後席のお客様は、ご乗車前に買っていたお好み焼きのようなものを、車内に入るなり食べ始めたは良いのですが、ソースがこぼれて手についてしまったようでした。

 

細かい話ですが、タクシーの車内に備え付けのものは、ティッシュなども含めてほとんどがそのクルマの運転手の自前です。1台のクルマに2名担当運転手が居ますので、ティッシュの箱が二つあるタクシーが走っていることもありますが、それはお互いが自分のティッシュを持ち込んでいるからなのです。

 

食べ始めてしばらくしてから、左後部に座ったお客様がそわそわし始めます。白金台の交差点を過ぎ、戸越銀座はだいぶ先なのに、「運転手さん、そこ左曲がって」とあらぬ方向へ進みます。結局前席のお客様に訂正されて、元の桜田通りに戻りますが、その後は別の質問を始めました。

 

「これ、撮影されてるんだよね?」


防犯カメラ撮影中と、確かに後部座席に座るとはっきり書かれていますが、タクシーの防犯カメラは一般的にクルマが事故を検知(大きな衝撃が加わるか、急制動を感知)した時だけ、その前後5分間を記録するだけで、他の記録はすべて保存されていません。


私は簡単に、「普通の車内では録画されておりません。ただし、ドライバーが身の危険を察知し、エンジンを止めると録画されますよ」とご説明しましたが、なにやらご納得されない様子。

 

挙句は、「運転手さん、ここで降ろして」と、JR五反田駅のガードを過ぎたところで下車されました。

 

私は、ティッシュの件があったので、シートの汚れを確認しようとしましたが、すぐに別のお客様がご乗車されたので、そのお客様を不動前までお運びした後に、近くのコンビニの駐車場でリアシートを確認しましたが・・・。

 

唖然としました。シートカバーには、お好み焼きのソースがべったり。とりあえずウェットティッシュで汚れを目立たないように落とし、しばらく乾燥させてから出発する羽目になりました。場所が場所だけに会社へ戻ってシートカバー交換して出発するのは、深夜帯にかかって稼ぎ時なのでどうしても避けたいですから、それでもこのシートのクリーニングに要した30分ちょっとの時間も、大変悔しい思いをしました。

 

普通は、こぼしたら言いますよね?「運転手さん、シート汚しちゃった、ごめんなさい」と。

 

さっき、あれだけ防犯カメラの映像を気にしたのは、シートを汚した事実を録画されていないかを気にしたんだと、その時合点が行きました。そして次に録画さ れる機会(急制動やエンジン停止)が無いうちに、降りてしまおうということで、目的地のずいぶん手前で降りて行ったんでしょう。

 

所詮、日本人の良心なんてこんな程度です。日本人だから素晴らしいなんてことは絶対にありません。どんな人でも悪い奴は悪い事するし、良い人はどの国の人でも良い人なのです。

 

だから最近特に政権支持者の間で蔓延している「日本凄い病」は、私は大嫌いです。

 

そんなことよりも、こんな失敗をしてしまったら素直に「ごめんなさい」が言える人間に、それぞれの個人がなることが出来るように、努力しませんか?

 

私は、そうしています。これまでも、そしてこれからも。

 

FX

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