幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

派遣社員と正社員。

H 1 - 6 M ◇福岡ヤフードーム◇観衆30,229人

M:○小野(2勝1敗)-藤田-薮田-川崎
H:●ガトームソン(0勝2敗)-三瀬-藤岡-森福-柳瀬
本塁打】小久保6号(ソ)サブロー1号(ロ)

大好きな晋吾の勝ったゲームなので、エントリーしなきゃ。帰りが遅く、携帯の公式で勝利を知ったのが新宿でした。昨日の試合はズレータのデッドボールがらみで色々あったようですが、今日はベニーがピッチャー返しでガトームソンを降板させてしまいましたね。何だか今年もこのカードは因縁めいたゲームが多くなりそうです。

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でも、今日のエントリーは、ここからが主題です。

私の会社では、修理現場など現場作業で派遣社員契約社員を多用しています。目的は人件費削減です。非正社員の多用は、人件費で麻薬的なインパクトがありますが、もちろん副作用もあります。

それは、技術の伝承の欠如です。

うちの会社も、派遣などの多用で人件費的には削減が出来ていますが、現場の空洞化が進んでしまいました。人員構成も、30歳代以下の若手は殆ど全員が非正社員で、社員はというと、団塊の世代のおっさん達が殆どで、私と同世代の人間は数えるほどしか居ません。

団塊のおっさん達も、ちゃんと“若手”に技術やマネージメントなどの手本になって欲しいのですけど、教えても何時辞めるか分からない上に、教える側のスキル・人的能力が不足していることも相まって、会社としての技術の継承機能は殆ど麻痺してしまっています。完全な派遣多用の副作用です。

 

なんで、これが野球の話題なの?と思われるかも知れませんが、今のマリーンズが、この状況とまったく似通っていると、私は思うんです。

チームの人件費削減で放り出された人(小坂)。

コストの安い若手起用でポジションを固定せず、フルタイムで働かせるのは一部の社員(西岡・今江・福浦・里崎)だけ。

技術の伝承をしようにも、ベテランにはゲームへ出場する機会すら与えず、最後は1軍にも置かずに引退させる(諸積・一軍には居たが初芝もほぼ同様)。

現在のチーム構成は、派遣社員的パートタイマーで殆ど構成されており、経営者(ボビー)の意思により解雇・出勤調整・配置転換がいとも簡単に実施される(今日昇格した竹原・南、降格した大松・大塚など)。

これでは、技術の伝承もチームの緊張感の維持も困難です。派遣社員に「努力して社員になれ」と言っても、それなりに時間と教育訓練を与えなければ、なれる訳がありません。最初から社員として腰を据えて教育して、初めて自立した社員に育って行くのです。

ライオンズを見ていて思うんですよね。あそこはちゃんと、“技術の伝承”がなされています。だから、いつでも上位へ食い込める。練習風景にも緊張感がありますし、先輩が良い手本になって、伝えるものは伝え、厳しくするところは厳しくしているので、自然に緊張感が伝承されていってます。チーム全体が正社員で構成されているような雰囲気ですよね。

マリーンズはどうでしょう?「Enjoy」って、言葉にすると「楽しめ」「リラックスして」って勘違いしそうです。実際、勘違いしています。Enjoyは、高度な技術・能力の上に存在するもので、一軍半の選手が口にする言葉ではありません。一軍半にはEnjoyよりも、プロとしての厳しさと訓練が必要なのです。派遣社員が仕事もそこそこに、「僕ら私らは派遣社員だから、仕事もEnjoyしなくっちゃ!」なんて言い出してるように見えるときすらあります。

ボビーの猫の目スタメンについては、ナインの能力が、固定出来るほどのものが無いから、と言う見かたも出来るでしょう。でも実際には、猫の目スタメンを続けるが故に、伝承出来ない技術や厳しさも、絶対にあります。

何しろWBCで「ベースボール」に勝った「野球」ですから、日本人のプレーには、新人を社員としてみっちりじっくり育てていくやり方・・・そっちのほうが合っていると、思うのです。

批判・ご意見大歓迎です。