幕張の風

So-netブログ「From Makuhari~幕張の風」から移転しました。 仕事のこと、ニュースのこと、音楽のこと、野球はMarinesと高校野球中心に書きとどめたいことを書いて行こうと思います。

CSとESの両立。

千葉県浦安に本社がある、中堅食品スーパー「ワイズマート」が、食育を軸に据えて販売力強化を図っているそうです。

スーパーのワイズマート、「食育」を軸に営業力強化(日経ビジネスオンライン

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080111/144600/

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ワイズマートは年商300億規模、店舗も本社のある千葉県浦安市を中心に千葉県の東京寄りの地域と、東京の千葉県寄りの地域のみに限定した出店をしているスーパーです。

私の自宅の最寄には店舗がないので、マメにお店を見ることはないのですが、店頭のPOPなどで、簡単な調理で、美味しく・安全に食べられるレシピを提案し、それに関連した食材を販促するという販売施策です。

http://www.ysmart.co.jp/syokuiku/index.htmlワイズマートホームページより)

私も「食育」については、以前に一度だけ、エントリーで取り上げさせていただいたことがあります。

makuhari-windy.hatenablog.comワイズマートの取り組みは、この食育へのアプローチで他の大型スーパーとの差別化を図ろう・・・と言うこともあるのでしょうが、ホームページで紹介されている内容を見る限りは、どちらかというとES(従業員満足度)の向上に力点を置いた施策なのかな?という印象を受けました。

こういったスーパーでの現場は、コストの高い正社員による運営ではなく、パートタイマーやアルバイトが中心となってシフトが組まれているはずです。スーパーの経営で如何にローコストを実現するか、と言うことになると、

 

①商品供給路を確保した上での多店舗化(輸送コストの効率利用とバイイングパワーのバランス)

②人件費・店舗コストの削減

商品回転率の向上と“死に筋商品”の排除

 

にかかってくると考えます。

私の会社でも、パソコン修理は利幅の少ない商売ですので、スーパーの運営と同様に人件費の削減は大きな課題です。ですが、あまりに人件費を削減しすぎると、今度は働くスタッフのモラル・モラールの崩壊が問題となって来ます。

スーパーの店頭でも、単純作業で業務にやりがいを感じなければ、時給分の仕事をやって終わり、あとは適当に流そう・・・などと考えるパート・アルバイトが居て不思議ではありませんし、それがまた人情だとも、思います。でも、大型店との価格競争に巻き込まれる中で、店舗の個性を地元の方々に訴求してゆくには、いくらコストの為とは言え、やる気の感じられない店員ばかりでは、号令は上から空しく響くだけになってしまうでしょう。

このワイズマートの取り組みは、普段とは違う、ただの安売りや商品販売ではない、「自分の仕事にプロとしての誇りが持てる」、良いアプローチだと、思います。この食育でのアプローチで顧客との接点が生まれた従業員は、接客に興味を持ち、そこに喜びと働く満足感を得て、店舗が活性化しているそうです。

「人はパンのみに生きるにあらず」と、言いますが、お給料など待遇面だけでなく、こういったESの確保の仕方もあるのですね。

他の業態の話ではありますが、私も自分の仕事の上で参考になりそうです。